イタリアの島のお菓子。

今日はチーズ以外が主役のお話です。

先月、ミラノの展示会で、取引先のサルデーニャ島のチーズ屋さんとお会いしたのですが、なんと地元のお菓子をわざわざ持ってきてくれました。(感激!)こんな貴重なもの、是非日本の同僚たちにも食べてもらいたいと思い、がんばってかついで帰ってきましたよ〜!

サルデーニャから飛行機に乗ってイタリア半島にやってきて、更に飛行機に乗って日本にやって来た、がんばったお菓子たち。思い出の記念にここに載せておきます。こんな子たちでした!

どれも素朴な焼き菓子。街の家族経営のお菓子屋さんが、毎朝早起きして、成形して焼き上げてるのだろうなあと想像がふくらみます。

アーモンドやピスタチオが多く使われているのは、地中海の島ならではですね〜。イタリアには焼き菓子が多いなあと思いますが、半島のほうとはまたちょっと違った様相かも。いつかサルデーニャに行くことがあったら、街のお菓子屋さんにも行ってみたいものです。

お菓子つながりでもうひとつ。
今回のミラノでは、イタリアの島部仲間、シチリアのカンノーリを食べる機会もありました。(ゴッドファーザーの映画にも出てくるアレです!思えば私が初めてカンノーリの存在を知ったのは、この映画でした・・・)

カンノーリといえば、中に入っているのはリコッタチーズですね♪筒状に揚げた生地に、リコッタのフィリングをたっぷり。リコッタチーズの代表作のひとつ!

余談ですが。
写真で見るとわかりませんが、このカンノーリ、長さ40〜50cm、直径13cmくらいあったのですよ・・・!
でかい!!!
とはいえ、ギネスブックに載っている巨大カンノーリは4メートル以上だとのことなので、それに比べればまだまだ・・・!
でも、やっぱりでかいことはでかい。約3cm分も輪切りにされて私の目の前に置かれた時は、泣きそうになりました。トホホ。(出されたからには食べたけど!でもトホホ。)

tamtam.

帰ってきたブラータ。

このところ、すっかり英国づいておりましたが、久々にイタリアネタです!

カチョカヴァッロでおなじみのモリーゼのチーズ屋さん、ディ・パスクオ社から届いたブラータをご紹介。ブラータは言うなれば巾着型のモッツァレッラで、袋の中にクリームをつめて口を紐でしばったチーズ。どこのメーカーが作っているかに加えて、鮮度も大切なので、国外ではなかなかおいしいものに出会えません。

以前もディ・パスクオさんのブラータは紹介しましたが、やっぱりここのブラータはンマイ!ので、何度書いてもいいよネ。
約400gサイズ・・・と一般的な日本の食卓には大きすぎるのが難点ですが、中にクリームを入れるという商品特性上、ある程度大きいほうがおいしいとのこと。だから、小さいブラータを作る気は今のところまったくないよ、とはディ・パスクオおじさんの言。イタリア人的なコメントですね(笑)。

さて、ブラータが日本にやって来た。

到着した時はこんなカンジです。

ホントに、とってもシンプルなパッケージ・・・。

開けるとちょこんとブラータが。

カットしてみる。早速クリームとミルクがあふれてきます。

ミルクっておいしいなあと思う瞬間!

見てください、このジューシーさ〜〜!!切り口からじんわりミルクがにじんでくるのです!

あふれたクリームはスプーンですくって食べてもいいし、一口サイズにカットしたブラータ+あふれたクリームで、パスタに和えてもおいしいのです♪夏にピッタリの贅沢な一皿に。

正直、1人で食べるには大きすぎるけど、夏場のパーティーには是非!自分でも買って帰りたいなあと思うおいしさでございました・・・!ブラータ大好き♪

tamtam.

ランカシャーのチーズ。

先週大挙してやってきた英国チーズ。その中から、真っ白な肌理をして酸味が強いランカシャーを持って帰って、お料理に使ってみました!

前提として・・・ランカシャーとはそもそもなんぞや?という方のために、ちょっとリサーチもしてみたり。ものの本によると、ランカシャーは、もともとそのチーズがつくられていた地方の名前。ブリテン島のイングランド西北部の地方で、今から40年くらい前に行政区分が変わるまでは、マンチェスターリヴァプールランカシャーの一部だったらしい。また、この地方出身の人をLancastriansと呼ぶそうな。現在の中心都市はランカスターで、ランカスター公はかのエリザベス女王だそうです。ということから、歴史的に重要な地域だったのだろうと推測してみる、うむ。産業革命で経済的に発展した地域で、1830年代には全世界のおよそ85%の綿花がランカシャーで加工されていたようです。ひゃー。お料理的に有名なのは、ランカシャー・ホットポット(ラムかマトンのキャセロール?)、ブラック・プディングと呼ばれる血のソーセージ、バターケーキやバターパイ、そしてランカシャー・チーズといったところみたい。とにかく、じゃがいもとタマネギとお肉とチーズがたくさん!という印象を受けました。こんなタイプのお料理に合うチーズだということですね〜。なるほど。

ちなみにランカシャーの州都は、ランカスターではなくプレストンだそうです。PNEの本拠地であることくらいしか知りませんでした・・・蹴球ネタしか無くて申し訳ない;;

・・・話がかなり脱線しましたが、本日のランカシャーチーズのお料理実験をスタートです。恐ろしいことに、美味しいか否かは、仕上がってみないとわからない・・・!

①バターを弱火で溶かし、1cmくらいの厚さにスライスしたランカシャーを入れてみる。この時点で少し端っこをつまんで、コショウとレモン汁をしぼって食べてみたところ、激ウマでした・・・!

ランカシャーがとろけてきたところで、下茹でしたキノコをいれてみる。

③キノコとチーズを混ぜてみる。

(この時点で、見栄えがわるくなったと少々後悔。)
④キノコにまで火が通ったところで、出来上がり。コショウを振りかけて、レモン汁をしぼって食べると、美味!

⑤蛇足。色味が寂しかったので、レッドレスターのかけらを砕いてみた。味が変わるわけではないけれど、見た目が華やかに♪

結論。
トーストして、コショウをかけて、レモン汁をかけてアツアツのうちに食べるだけで、とっっってもおいしいチーズです。
そのまま食べるよりも、絶対トーストしたほうがチーズのよさが生きる!
・・・と思ったら、ランカシャーチーズって、「最高のトースト用チーズ」と言われているそうですよ。思わず納得です!(笑)

日本ではまだまだマイナーなランカシャー、弊社に在庫があるうちに是非お試しいただきたいです♪

tamtam.

レスターシャーからのおくりもの。

近頃入ってきたイギリスチーズの中で、一際目を引くニクいヤツ、それが目にも鮮やかな暗褐色のRed Leicesterです。この綴りでレッド・レスターと読むんだよね、イギリス英語って・・・!(余談ですが「-cester」という地名はは、ほぼ例外なく「-スター」と読むらしいことが、ようやく身につきました。だからGloucesterがグロスターだったりするのですね。ふむ。)
暗褐色のヒミツは、製造時に加えられるアナトー色素。南米原産のベニノキという植物由来の色素です。ちなみに、ベニノキが欧州にもたらされる前は、ビーツやキャロットで赤い色を出していたらしいですよ〜。


半分になった姿はこんなカンジ。布に包まれた状態で、7〜8ヶ月間熟成。通常4〜9ヶ月熟成させるチーズらしいので、今回入荷したものは熟成が進んだ個体と言えるかと。(今回が始めてのレッドレスターとの出会いなので、布で包んで熟成させねばならないという規定があるのかはナゾです・・・)

カットするとこんなカンジ。

細かくしてしまうと一見ミモレットと見まごうようですが、風味と見た目のバランスは、やはりミモレットとは似て非なるもの。見た目は熟成が進んだミモレットなのだけど、風味はもっと穏やかで、独特の味わいがあるのです。一番最初にカットした時の感想が、「・・・煮物みたいな味がしません?」「おばんざいの味つけだよ」「あー・・・焚き合わせでこんなのあったかも」・・・とまあ、もはやチーズの試食なのかなんあのかわからない(笑)。いや、間違いなくチーズの味ではあるのですが、この風味はまったく新しい出会い。黒ビールやワインだけではなく、熱燗や老酒にも合いそうというか。ともかく、複雑なコクと旨みはありつつも、ふわっとやわらかい味わいです。いやはや。

もっとレッド・レスターについて語れることはないかなあと思っていたら・・・ひとつだけネタがありました!レスター・シティってサッカーチームがありますよね。今シーズンからは阿部選手も在籍しているトコロ。レッド・レスターはその地域のチーズです。それでもって、レスターといえば、古くはあのゲーリー・リネカーの出生地&出身クラブでもあるのですよ〜(なぜこんなことを知っているかというと、フタ昔前、私は彼のファンクラブに入っておりました…)。そう思うと、往年のフットボール・ファンの方にエール片手にお試しいただきたいチーズです(笑)。

tamtam.

イギリスからチーズがやってきました!

今週は、ブリテン島からはじめましてのチーズがたくさん弊社にやって来ました!

今回入荷したのは、どれも牛乳のチーズ。バラエティーに富んでいて、全体的にチーズに馴染みがない方々にも食べやすいのでは?といった印象です。あとは、どれも黒ビールに合いそうな味だなと。

イギリスチーズと言ってはいますが、正確にはどれもイングランドのチーズですね。今後チャンスがあれば、まだ見ぬスコットランドのチーズやウェールズのチーズともまみえたいものです。

余談ですが、イギリスの地名の読みは本当にムズカシイです。つづりから発音が推測できないものが多くて。たとえばMagdalene。コレでモードリンと読むそうです・・・読めない・・・。一応ウラを取りつつチーズ名やら地名やらの日本語表記を考えたつもりではありますが・・・間違っていたらお許しください・・・!
(でも、英語以外の他のヨーロッパ言語をやっている人だと、イギリス英語のほうがわかり易いのではとも思います。似ている単語が残っているし。)

tamtam.

チーズなアンケート☆第八回

このところ、日記をサボりまくっておりました・・・!すみません・・・!!

今後のやる気を見せるために、自分で設問を作っておきながらまだ答えていなかったアンケートに答えてみました。少しでもお楽しみいただければ幸いです!

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1) お名前

tamtam

2) ご職業

貿易会社の社員。海外がらみの雑多な仕事に従事。

3) この仕事を始めた切っ掛けは?

うーん・・・成り行き?(笑)イタリア語を勉強せざるを得なかったのも、食品業界に入ったのも、すべて成り行き。そして更に成り行きで、チーズ業界に足を踏み入れました。

4) これだけは譲れない!忘れられない美味しさのチーズを1つ挙げてください。

イタリア側アルプスの山の上で50頭のヤギを飼っているというおじいちゃんが作った、1.5kgくらいの大きさの名もないヤギチーズ。ラベルもカタログもWebサイトも何もない。おじいちゃんが自分のおうちで飼っているヤギのミルクをしぼって、チーズを作っているという事実があるだけ。とても美味しかったので、「なんて名前のチーズなの?」と訊いたら、「名前なんてないよ、ただのチーズだよ」と答えてくれたおじいちゃんの笑顔と共に忘れられない一品。1/4くらい買って帰りたいの、というと、おじいちゃん自らチーズをいろいろ撫でて、「うん、これがおいしいよ!」と、カットしてくれました。美味しいチーズを食べる機会は多々あれど、あのチーズを超える商品にはまだ出会っていません。

5) 4)以外に好きなチーズを5つ挙げてください。

ブルー・スティルトン(デイリーに食べたいと思えるブルー)
マンチェゴ(私は羊好き・・・)
ブリー・ド・ムラン(白カビをひとつ入れるとしたらコレ)
表面がしわしわしてくる頃のセル・シュール・シェル(ヴァランセと二択で悩んだけど、結局こっち)
アルパージュのボーフォール(コンテと迷ったけど、インパクトの強さでこっち。高くてなかなか買えないけれど・・・)

6) 実は苦手・・・というチーズがあれば、挙げてください。

甘いチーズ全般。女性に人気です、と言われるようなデザート系チーズ。甘いものが苦手なだけかも??(私は酒呑みで辛党!)それ以外はどんなチーズでもOK。ヤギもウオッシュも強烈なブルーも美味しくいただきます(笑)。

7) ナチュラルチーズにあまり馴染みがない方におススメするなら、どのチーズでしょう?

やはりコンテでしょうか。栗のようなホクホク感は、チーズに慣れていなくても、おいしいと思えるお味のはず。

8) アレクリア取扱いの全アイテムの中で、気に入っている商品とその理由を挙げてください。

そもそも気に入っていなければわざわざ輸入を検討しないのですが、その中でも個人的に特に好きな商品を挙げますね。
・オッチェッリ社のトリュフ入りチーズ(Crutin)。口の中に広がるアルプス山麓のミルクとトリュフのハーモニー。感激のおいしさ。
・オッチェッリ社のヤギのブルーチーズ(Verde di Frabosa/Verde di Valcasotto)。イタリアのブルーだって、ロックフォールに負けてない!
・ディ・パスクオ社のブラータ(Burrata)。牛乳の味がとってもジューシー。
・レンツィーニ社の豚肩肉の塩漬け(La Rosa di Norcia)とグアンチャーレ(Gualciale)。肉のみならず、脂肪までしっかり美味。
・ピンナ社の羊の非加熱圧搾チーズ、フィオーレ・サルド(Fiore Sardo)。自慢のサルディニアチーズ!

9) 最後に一言お願いします。

この仕事を始めてから、自宅でのチーズ消費量が以前の10倍に増えました・・・。一週間に700gくらいは食べているハズ。おかげで(?)健康診断はオールAです!

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チーズについてはまったくの初心者からスタートしましたが、食べられないチーズがまったく無かったのは幸いでした。「シェーブル大丈夫ですか?」「ブルーだから強烈に感じるかも」等、諸先輩方に当初は非常に気を遣ってもらいましたが、フタを開けたらむしろ苦手なヒトが多いと言われるチーズの味のほうが好きだったり。チーズにしろハムにしろ、醗酵食品は偉大ですね!

tamtam.

ご無沙汰しておりました・・・

まずは、大変ご無沙汰してしまいまして、申し訳ございませんでした。
現在も弊社は、通常通り営業しております。
今後も引き続き弊社製品をご愛顧いただけますよう、お願い申し上げます。

周囲に北関東〜東北出身の知人・友人が多数おりまして、個人的に思うところは色々とあるのですが、会社のブログで書くことでもないので、この場では割愛させてください。
ただ、我々一人一人がそれぞれできることで協力して、今大変な思いをしている皆さんに一日も早く笑顔が戻ってくればいいなあと思います。

tamtam.